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2017-04

湯の中の母と娘(岡村雄輔「ミデアンの井戸の七人の娘」より)

 昭和24年に「紅鱒館の惨劇」でデビューした岡村雄輔氏の初単行本が論創社より刊行されました。それも全2巻というボリュームです!
 岩谷書店から作品集『盲目が来りて笛を吹く』の刊行告知があった(『論創ミステリ叢書60 岡村雄輔探偵小説選Ⅰ』の「解題」参照)ものの、残念ながら予告倒れとなり、探偵小説アンソロジーの常連作家となってしまいました。
 創作小説の8割が収録された『岡村雄輔探偵小説選』を読めば岡村雄輔という作家の全体像を知る掴む事ができ、その意味でも今回の快挙を一人の探偵小説愛読者として喜びたいです。

 不遇の作家だった岡村氏の代表作に挙げられるのが「ミデアン井戸の七人の娘」という中編です。
 初出は『宝石』昭和24年9・10月合併号。やや長めの作品ですが合併号という事もあってか一挙掲載されました。
 小栗虫太郎氏やヴァン・ダインの諸作を思わせる衒学趣味が物語全編を覆い、知的探偵小説の醍醐味を存分に味わえる作品です。

 東京地図に記されない【東方の星会館(イースタン・スター・ロッヂ)】で連続する不可能犯罪。その謎に挑む秋水魚太郎。
 いかにも「古き良き時代の探偵小説」といった設定&内容ですが、私の残念なオツムでは作中に描かれる衒学趣味は理解できませんでした(汗)。
 物語中盤からは文字を追っても内容が頭に入らず、読了後も犯人や犯行動機が不明のままです……。

 こんな読者に本作を語る資格はないでしょうが、母と娘によるアダルティックな入浴シーンを見つけたので取り上げてみました。
 難解な蘊蓄の連続に退屈した読者へのサービス描写とも受け取れ、美しい二人の裸女が繰り広げる痴態は疲弊した頭脳を癒してくれます。
 厭き厭きしながら惰性で「ミデアン井戸の七人の娘」を読み続けていたボンクラ読書も、このシーンだけは気合を入れて読んでしまいました。
 美貌の母娘が入浴中に見せる官能的な場面は以下のように描写されています。
 のり子とはヒロインの真木のり子。魚谷珠子は彼女の母親にあたる人物です。


 【前略】のり子はすらりと部屋着を脱いで立った。周囲の鏡に映り映り合う無数の裸女群像。
【中略】
 「のり子さん……ここよ……」
 ぱしゃりと湯をはねる音がして、含み声の、ぬめぬめした声の主、魚谷珠子。
 「ああッ! ……」
 異様な動悸が、タオルの蔭の掌に感じる。湯気に浮んで見える乳白色の床に切られた湯壺。三つの隅を丸みをとった三角形の湯壷の向う隅には、両手を拡げて縁に載せ、湯の中から胸を出した、魚谷珠子が笑っていた。
 「貴女もよい身体ねえ……」
 妙に気押されて、湯壷に入った、のり子の両足は、とたんに何かに掬われて、どっぷり頭から湯に沈んだ。
 「ああ……うううっ……あうっ……ぷ……」
 「ほっほっほっ……はっはっはっ」
 かん高い珠子の笑声が、耳の側の湯の音に混って聞えた。
 「ううっ……ああっぷ……げえっ……」
 ようやく頭を上げた。のり子の腋下に珠子の量感のある柔い両足が入って、ぐいと掬って引き寄せられた。
 「ああっっ……げえっ……ぷうっ……」
 やっと底に、両膝と両手を付いて顔を出すと、魚谷珠子の白い咽喉が目の前にちらついた。
 「あの妾、あのタオルをどこかへ落してしまったわ」
 「まあ、貴女、まるで、海豹(あざらし)そっくりよ。タオルなんかいいでしょう。妾が洗って上げるわ……まあ頭の髪も前に垂れて、それに、はななんか出して、ちょっとこっちへ、いらっしゃい。拭いて上げるから」
 がっきと珠子の両足が、彼女のくびれた胴を挟んだ。両手が伸びて、のり子の首に廻る。

≪論創社『論創ミステリ叢書60 岡村雄輔探偵小説選Ⅰ』P163~164≫

 湯の飛沫を上げて、珠子の逞しい腕が伸び、のり子の首に巻付く。湯の中で、からみ合った二個の女体が、ぐるりぐるり廻転して、珠子の力のある股が、彼女のくびれた胴を締め付ける。
 「のり子、妾のお乳を吸って……」
 鍾乳洞のような隆起の中に顔を突込んだ、のり子の口に甘い粘液が流れ込む……
 「もっと吸ってごらん……もっと」
 浴室にこもる湯気の中、薄明の外光と、ぼんやりした乳白色の電燈の光が、溶け合って、澱んでいる浴壺の中に、からみ合い、もつれ合って繰り展げられる息詰る、二個の女体の風俗画(アラベスク)

≪論創社『論創ミステリ叢書60 岡村雄輔探偵小説選Ⅰ』P165≫


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コメント

超神戦戦敵女忍者さん甲高い声

超神戦線小説敵女忍者さん甲高い声で真っ裸にて辱められているんですよ
永井泰宇さんが執筆ですよ
全2巻お願いします角川書店ですよ
敵女忍者さんの名前は忘れましたよ

女性忍者の甲高い声

 永井泰宇氏の作品は読んだ事はありません。
 永井豪氏の実弟という事は知っていますが……その程度の知識だけです(汗)。

 なかなか面白そうな内容ですが、読書範囲が狭いので手に取るか微妙ではあります……。
 紹介は難しいと思いますので、その点、申し訳ないのですが御了承下さい。

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