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2017-07

「魔法少女まどか☆マギカ Another」  加音町大音楽祭 (その3)

第二章 加音町の人々

 聖 歌「以上で年内最後のミーティングを終わりにします」
 スイーツ部長の東山聖歌は年内最後の部活動終了を告げた後、自分を取り巻くようにして座る6人の部員の顔を一人一人見廻しながら付け加えた。
 聖 歌「私は来年で卒業するけれど、みんなの腕前も1年前より格段にあがっているから心配いらないわね。後はまかせたわよ、みんな」
 部員A「せ、聖歌先輩……」
 部員B「そうですよね。来年で聖歌先輩ともお別れなんですよね」
 部員C「寂しくなるなぁ」
 部員D「アリア学園の天才パティシエが卒業かぁ」
 部員E「仕方ないわよ、こればっかりは」
 敬愛する先輩の卒業という現実に落胆する部員一同。そんな仲間を励ますように南野奏は努めて明るい声で言った。
  奏 「聖歌先輩、これまで御指導頂き、どうもありがとうございました。後の事は我ら精鋭スイーツ部員にお任せ下さい」
 聖 歌「南野さん……」
 部員A「か、奏……」
  奏 「ほら、みんなも顔を上げて聖歌先輩に御礼を言おう。今まで優しく指導してくれた聖歌先輩、笑って見送らないと! ……って、まだ卒業まで2ヶ月以上ありますけど」
 照れたような笑顔で聖歌の方を振り向く奏。彼女の言葉に笑顔を取り戻した部員達は、これまで優しく指導してくれた尊敬する先輩に次々と明るい声で話しかける。
 部員B「そうね。奏の言う通りだわ」
 部員C「うん」
 部員D「聖歌先輩、今迄本当にありがとうございました」
 部員E「来年のスイーツ部は我々がしっかり守ってみます」
 部員A「聖歌先輩から教わった味、新入部員にもしっかり伝えますね」
 部員B「高等学校は隣の敷地なんですから、たまには可愛い後輩の顔を見に来て下さい」
 部員C「最高のケーキと紅茶で歓迎します」
 聖 歌「ありがとう、みんな」
 部員D「そうなると問題は次の部長よねぇ」
 部員C「そりゃ奏しかいないでしょう。実力から言ってもね」
  奏 「えッ? ええ~。わたしがスイーツ部の新部長?」
 部員A「奏の腕前なら誰も文句はないわ」
 聖 歌「そうね。南野さんならリーダーシップもあるし、安心して後任を託せるわ」
  奏 「ちょ、ちょっと、聖歌先輩まで……」
 部員C「南野奏を新部長に推薦したい人ぉ」
 六 人「は~い」
 部員C「はい、賛成多数で決定。来年からは奏がスイーツ部の新しい部長よ」
  奏 「ねえ、ちょっと急すぎない? 聖歌先輩だって年明け早々に卒業するわけじゃないんだしさぁ、来年になってから決めようよ。じっくりと話し合ってさぁ」
 部員A「話し合っても結果は同じよ。そうですよね、聖歌先輩」
 聖 歌「ええ。全員一致の意見ですもの、話し合う必要はないわ」
  奏 「そ、そんな~」

 和 音「今日も絶好調だったね、響。年内最後のサッカー部練習試合でもハットトリックを決めるなんて流石(さすが)だよ」
  響 「なに言ってんのさぁ、和音のアシストが良かったからだよ。ゴールまで見事な三人抜きでボールを運んでくれなかったら、あたしもハットトリックは決められなかった」
 和 音「そうやって謙遜する所が響らしいよ」
  響 「来年も助っ人専門で頑張ろうね、和音」
 和 音「もちろん!」
  響 「野球にサッカー、クリケットにバレーボール。どんな試合にも参加できるのが幽霊部員の良い所だよ」
 和 音「そっかぁ。あたし達って幽霊部員扱いなんだよね。すっかり忘れてた」
  響 「あっははは。和音のうっかり屋さん」
 和 音「あっははは。ごめんちゃい」

 バ ス「セイレ~ン♪」
 エレン「ん?」
 聞き覚えのある低い声に反応した黒川エレンが上を向くと、三人の男性が抱きつくようなポーズで降ってきた。
 バ リ「御無沙汰して~♪」
 ファル「おりましたぁぁぁぁ♪」
 エレン「え? ええぇぇぇぇ」
 ドシーン。
 空から降ってきた三人の男性を一人で支えきれる筈がなく、エレンは男達の下敷きにされてしまった。
 エレン「痛たぁ」
 バ ス「あ、あれ?」
 バ リ「もしかして……」
 ファル「僕達が乗っているのは……」
 エレン「ええい、重いわぁ。この三馬鹿トリオ! さっさと降りんか~」
 とぼけた顔で背中の上に腰を下ろすバスドラ、バリトン、ファルセットに向かい、エレンは柳眉を逆立てながら怒鳴る。
 バ ス「おっと、こりゃマズイ」
 バ リ「セイレーンを怒らせてしまったようですね」
 ファル「な~んか嫌な予感がするなぁ」
 エレン「そうよ、ファルセット。あなたの考えている通りよ」
 起き上がったエレンは服の汚れをはたきながら三人を睨みつけ、怒りを笑顔に隠しながら優しい猫撫声(ねこなでごえ)で言った。
 ファル「も、もしかして……。いつものお仕置きですかぁぁぁぁ」
 エレン「急に空から降ってくるなと何度も言ってるでしょうがぁ。この大馬鹿者ぉ」
 パンモロするにも関わらず、エレンは豪快な蹴りでバスドラ達を空の彼方まで吹っ飛ばした。
 バ ス「久しぶりの再会が」
 バ リ「こんなふうに」
 ファル「なるなんて」
 三 人「予想外ぃぃぃぃ♪」
 蹴り飛ばされて星になった三人の姿を見送りながら、エレンはポツリと呟いた。
 エレン「……つい怒りにまかせて蹴り飛ばしちゃったけど、わたしになんの用事があったんだろう?」

 ア コ「ほら、ピーちゃん。朝ごはんの時間だよ。ア~ンして」
 ピ ー「ピィィ」
 白い体毛に冬の弱々しい日差しを浴びさせながら、調辺アコは窓辺でピーちゃんに朝ごはんを食べてさせている。
 これまで喜怒哀楽の表現を極力抑えてきたアコだが、父親のメフィスト国王が悪のノイズから解放され、悲しみの化身だったノイズを浄化してからは感情を自然に出せるようになった。それと同時に母性本能が目覚めたのかピーちゃんとして生まれ変わったノイズの世話を自ら買って出たのだ。
 コンコン。
 音 吉「アコ、ちょっといいかな」
 愛鳥に朝ごはんを食べさせ終えた時、祖父の調辺音吉が部屋のドアをノックしながら声をかけてきた。
 ア コ「うん」
 音 吉「失礼するよ」
 ア コ「どうしたの? こんな時間に」
 音 吉「うむ、実はアコに頼みがあってのぉ」
 ア コ「わたしに頼み?」
 音 吉「明後日の音楽祭じゃが聖歌隊メンバーとして舞台に立ってもらえんじゃろうか」
 ア コ「わ、わたしが聖歌隊のメンバーになるの? どうして急に……」
 音 吉「それがのぉ、聖歌隊メンバーとして参加する筈だった女の子が原因不明の病にかかってしまい声を出せなくなってしまったようなんじゃよ」
 ア コ「咽喉の病気なんじゃないの。最近はインフルエンザが流行(はや)ってるみたいだし、健康管理が不十分だったのよ」
 音 吉「それが妙なんじゃ。急に声が出なくなる病にかかったのは彼女だけではないらしくての、同じ年頃の聖歌隊メンバーも何名か声が出なくなっておる」
 ア コ「そんな事が……」
 音 吉「ノイズから悪意が消え、魔境の森も消滅した。婿殿やメイジャーランド三銃士が悪のノイズに操られているわけでもない。ただの一時的な病気であればよいのじゃが、もし別の原因で声が出せなくなったのだしたら由々しき問題じゃ。この世界から音楽を消し去ろうとする新たな敵が現れるかも知れん」
 ア コ「お、大袈裟だよ、おじいちゃん」
 音 吉「手入れと調律を欠かさないパイプオルガンの音も数日前から妙にズレてきておる。それがどうにも気になるのじゃ」
 ア コ「……」
 音 吉「取り越し苦労であってくれればよいが……」
 ア コ(なんだろう、妙な胸騒ぎがする。おじいちゃんの言う通り、新しい敵が加音町に近づいているのかなぁ?)
 音 吉「この件はともかく、彼女達と同い年で歌唱力も優れたアコに是非とも聖歌隊メンバーへ加わってほしいと校長先生から連絡があったんじゃ。どうじゃろう、アコ。聖歌隊メンバーとして音楽祭に出てはくれまいか」
 ア コ「考えておくわ。今夜までには返事を決めるね」
 そう言いながらアコは不安げな表情で視線を床に落とした。


≪未完≫


【未完について】
 3月中旬になっても全く物語が進んでいない「加音町大音楽祭」ですが、ここで中断する事に決めました。
 中断と言っても未完成のまま放置する訳ではなく、煮詰まっていない部分を細部まで完成させてから続きを書こうと思うので一時的なストップをかけるだけです。
 以前に書いたかも知れませんが物語自体の大まかな構想はできあがっている為、あとは肉付け作業でシノプスを小説形式に変換するだけなのですが……この作業が思ったよりも難しく予想以上の時間を取られてしまいました。
 少しずつ書き進めてはいますが、自分自身ですら歯痒く思うスローペースなので思い切って中断し、ある程度の量が書き溜まったら一定量を分載する形式に変更する決めました。
 魔法少女とプリキュアが共闘する敵の明確なヴィジョンも完成し、最大の難関がクリアできたので好調の波に乗って続きを書き進めたいです。
 別に書いている短編を挟み、今後も不定期ながら「加音町大音楽祭」の連載は続けます。
 言い訳に始終してしまいましたが、これにて「魔法少女まどか☆マギカ」と「スイートプリキュア」のコラボSS休止の御報告とさせて下さい。
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