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2017-08

格闘令嬢の敗北(前編) 悪鬼の強襲

【はじめに】
 予定よりも遅れてしまいましたが、リリとスパイラス(初出は「七星闘神ガイファード」)の対決を描いたSSを公開します。本当は10月下旬にアップする筈だったのですが……いろいろあって遅延してしまいました。
 触手や蜘蛛糸を操るスパイラスに苦戦するリリのイラストを描いて下さったのは、pixivでお世話になっているきてぃ氏です。
 ベアハッグ、股裂き関節技、バスター技、ロメロ・スペシャル。女性に苦痛と屈辱を与える技のオンパレードは見る者を飽きさせません。短い期間でありながらバラエティ豊かなイラストを仕上げて下さったきてぃ氏に改めて御礼申し上げます。
 本文執筆にもきてぃ氏の御協力を得ており、この「格闘令嬢の敗北」は新京史朗ときてぃ氏の合作SSである事を巻頭にて明言致します。


 三島仁が全世界へ宣戦布告した事に端を発する世界戦争の終結後、謎の人物によって第1回「THE IRON FIST FIGHTERS」が開催された。
 招待状を封印している蝋封には鷲のマークが押印されているものの、差出人の名前は記されていない。
 ポール・フェニックス。マーシャル・ロウ。スティーブ・フォックス。ブライアン・フューリー。セルゲイ・ドラグノフ。……。……。
 この謎に満ちた招待状は「THE KING of IRON FIST TOURNAMENT」で激戦を繰り広げた名だたる猛者に届けられ、そのうちの一通はモナコ公国の富豪令嬢にして「戦うセレブ」と呼ばれるエミリ・ロシュフォール(=リリ)の手許へも届けられた。
 彼女は前回の「THE KING of IRON FIST TOURNAMENT」で風間飛鳥に敗れ、二回戦敗退という屈辱的な試合結果を残している。この格闘大会で過去の汚名を返上すべく、外出禁止の身にありながら父親の目を盗んで屋敷から抜け出し、自家用セスナに乗り込んで第一回戦の試合会場となっているスイスへ向かった。

 「どういう事。試合開始時刻を10分も過ぎているのに対戦相手が来ないじゃないの。それにギャラリーもいないわ」
 巨大なホールの中央に設置されたプロレス用リング。それを囲うように張り巡らされたロープに体を預け、先程からリリはイライラしながら対戦相手の到着を待っている。
 リリがホールへ入ると同時にドアは固く閉ざされ、この広い空間から出る事ができない。
 「まったく。人を呼び出しておきながら待ちぼうけをさせた挙句、広いホールに閉じ込めるなんて常識のない主催者だわ」
 姿なき相手に文句を言いながらブーツの爪先(つまさき)でリングをカツカツと叩く。
 その時。
 ガシャァァァン。
 「な、なに? うくッ」
 「ヒャッハァァァァ」
 ドーム型の天井を覆っていた強化ガラスを飴細工のように難なく破壊し、甲高い奇声を発しながら一つの人影が上空から落ちてきた。
 同時に割られたガラスがシャワーのように降り注ぎ、その鋭い破片がバラバラとリングの上へ落下する。
 ガラス片の雨から頭部を護るリリ。この動作によって一瞬だが視界が封じられた。
 その隙に乗じた謎の人物はリングに降り立つと同時にリリの細い胴体を両腕で抱きしめ、彼女の華奢な体を持ち上げながらグイグイを締めつけた。
 「あぐぅ。な、何者ッ!」
 不意の強襲に困惑するリリだが相手の両腕にガッシリと抱え込まれ身動きできない。
 ベアハッグの苦痛に耐えながらも冷静になろうと気持ちを落ち着け、空からの乱入者に視線を集中させる。
 リリの胴体を締めつけているのは蜘蛛をモチーフとしたプロテクターに身を包む女性だった。
 不気味なプロテクターの下には筋肉の詰まった逞しい肉体が隠されており、両目を凶暴な大型肉食獣のように爛々と光らせている。
 「あ、あなたは……だ、誰?」
 「あたしかい? あたしはジェイシーってんだ。あんたの対戦相手だよ」
 「あなたが……わたしの対戦……相手なのね。うあぁぁぁん」
 「ヒャッハハァ。いい声で鳴きやがる。ほ~ら、もっともっと鳴きな」
 「あぐあぁぁぁ」
 ジェイシーは両腕に力を込め、さらに強くリリの胴体を締めつける。
 「うぐぅああぁぁ」
 苦悶の表情を浮かべながら呼吸困難に陥るリリはジェイシーの髪の毛を掴みながら大きく口を開かせて喘ぐ。
 破壊された天井から差し込む陽光に反射し、口から顎へと伝い落ちる唾液が真珠のような輝きを放った。
 「へぇ、さすがセレブ様は違うねぇ。苦しむ顔まで芸術的な美しさをしてるじゃないか。ウィッフィヒ~」
 「うあぁぁぁん……。むぐッ」
 突如、ジェイシーは抱え上げていたリリの体を自分の身長を同じ高さまで下ろした。そして、大きく開いたリリの唇を自分の唇で塞いだ。
 「むぐぅぅ」
 必死の抵抗をするリリ。だが、ジェイシーの吸引力は凄まじく唇が離れない。
 「んぐぅぅぅ」
 ガリッ。
 「んぐぐぐぅぅ」
 何かを噛む音が聞こえたかと思うと、リリの唇から真っ赤な血がタラタラと滴り落ちた。あまりの興奮に唇を噛んでしまったらしい。

ジェイシーの強烈なベアハッグがリリを苦しめる
(C)きてぃ

 「へへへぇ。わりいなぁ、ちょっと力を入れ過ぎたみたいだ」
 そう言いながら傷口から流れ出る血を舐めるジェイシー。
 「この……バケモノ。いい加減にしないさいッ」
 「なんだと。誰がバケモ……。おぐッ」
 血を舐めるジェイシーの脳天へ渾身の力を込めたエルボースタンプで攻撃するリリ。二発。三発。強烈な肘打ちが連続でジェイシーの脳天を打ちつける。
 「ギヤァァァ」
 あまりの痛みに耐えかねたジェイシーは両腕のロックを解除し、リリの体をリングの上に投げ捨てた。
 「キャッ」
 幸いにもリリの体はガラスが散らばっていない箇所に投げ捨てられ、鋭い破片で柔肌を傷つける事はなかった。
 「ハア、ハア、ハア。まったく、遅れてきたうえに不意打ちなんて最低な女ね。性根を叩き直してあげるわ。かかってきなさい」
 「ヘッヘヘェ。ちょっとはデキルね、あんた。お嬢様が格闘技を片手間に嗜(たしな)む程度かと思ってたけど訂正するよ」
 「ふん。今頃になって気づいたの? 対戦相手のパーソナルデーターくらい調べておきなさい。このバケモノ」
 「なんだとぉぉぉぉ」
 今まで薄ら笑いを浮かべていたジェイシーの表情が鬼のような形相に一転し、二つの目でリリを睨みつける。
 「あんたみたいなウブなお嬢さんから見たらバケモノかも知れねえけど、あたいは秘密結社クラウンの改造人間(ミューティアン)なんだ。つまり、あんたと同じ人間なんだよ」
 「ミュ、ミューティアン?」
 「ああ、そうだ。こうならったバラしちまうけどさぁ、この大会を主催したのはクラウンなんだ」
 ジェイシーの口から語られる意外な事実。リリは相手への警戒心を怠らず、その話に耳を傾ける。
 「世間一般じゃあ夢物語だって笑われるかも知んねえけど、世界に宣戦を布告した三島仁の「力こそ正義」って発言に陶酔したクラウン幹部は改造人間の連隊で世界支配を実行しようと企んでるのさ。幹部連は常人離れした身体能力と遺伝子改造による特殊能力を持った改造人間を量産し、人体兵器として世界の主要都市を襲撃させるつもりなんだ」
 「そんなバカな事。三島仁は暴力による世界制圧を目論んだけれど失敗したわ。あなた達も同じ轍(てつ)を踏むつもり?」
 「成功するか、失敗するか。そんな事は関係ない。あたいは自分の新しい力を試したいだけさ。蜘蛛の能力を移植された超人としての力をね」
 「く、狂ってるわ……」
 リリのうなじを一筋の冷たい汗が流れた。
 「この大会は改造人間のベースを集める為に開催されたのさ。「THE KING of IRON FIST TOURNAMENT」参加者には優れた格闘家が多かったからな。宝の山からスカウトされたんだ、おとなしく狩られてくれよ」
 「スカウトされたのは嬉しいけど……」
 「けど? なんだよ」
 「断じて断るわ。ハッ」
 凛とした表情で言い返し、リリはスカートが捲れるのも構わずジェイシーの顔面に向けてハイキックを仕掛けた。
 ガシッ。
 「あんたに断る権利はないよ。おとなしくサンプルとして研究所に来な」
 リリのハイキックを顔面ギリギリでキャッチしたジェイシー。
 「くッ」
 「優しく言っても分からねえ、説明しても分からねえバカには……」
 「な、なによ」
 「お仕置きするしかないよねぇぇぇ」
 ボコッ。
 「あうぅぅぅん」
 ジェイシーは無防備なリリの股間を蹴り上げ、さらに軸となっている右足を払いのけた。
 ドスッ。ザクッ、ザクッ。
 「あぐッ。きゃぁぁぁぁ。痛いッ」
 倒れた体の下にガラス片があったのかリリは呻き声を漏らした。
 「あたしの特殊能力を見せてやるよ。ライジングタクト・ロンペフルーレ」
 技名を叫びながらジェイシーはグローブの掌部分をリリに向けた。そこから発射された白いボールのような塊はリリの体に当たると同時に破裂し、粘着力の強い蜘蛛糸となってまとわりつく。
 「キャァ。なによ……これ。ベタベタするわ。くッ。と、取れない」
 ネバり気の強い蜘蛛糸が開脚ポーズでダウンしたリリの両腿と胴体、そして左腕にからみつく。
 「はい、お・ま・け」
 嘲るような口調で言いながらジェイシーは駄目押しとしてリリの両手首を蜘蛛糸で動かなくした。
 「くうぅぅ。う、動けない……」
 「ハッハハハァ。セレブお嬢様の淫らなポーズ、見応えあるねえ」
 「このケダモノ!」
 「バケモノの次はケダモノか……。まったく、失礼な小娘だ。少し痛い目を見ないと分からねえようだな」
 「な、なにをする気?」
 大股開きの格好でリングへ固定させてしまったリリは不安気な表情でジェイシーに言った。
 「こうするのさ」
 「え? ちょ、ちょっと……。いやぁぁぁぁ」
 リリの右足を捕えたジェイシーは電光石火の早技で膝十字固めを極めた。
 「ほ~ら、痛いだろう。股関節の可動範囲を超えた股裂き技は苦痛と羞恥心を与える。あんたのようなお嬢様に最も効果的な技なのさ」
 「くあぁぁぁ」
 「これで終わりと思うだろう? ところが違うんだな~」
 「あぐぅぅぅ。ま、まだ……なにか人外な技をもって……いるのかしら? あぁぁぁん」
 「チッ。口の減らない小娘だね。こうなりゃ手加減しないよ、死にたくなるくらい恥ずかしい思いをさせてやる」
 「なんですって」
 「出でよ、テンタクル・トーン」
 両腕に抱えたリリの右足を力づくで開かせたまま、ジェイシーが叫んだ。
 「テンタクル。ま、まさか……」
 「その『まさか』だよ。ア~ッハハハハハ」
 次の瞬間、ジェイシーのプロテクターの背中から五本の赤い触手が現れた。ヌルヌルした触手は生物のように動き回り、股裂き関節技を決められたリリの体へ複雑に絡みつく。
 「さぁて、淫靡なショータイムの始まり始まりぃぃぃ」
 「うぅぅぅぅ。くはぁぁぁぁ」
 右足首関節をジェイシーに極められながら、左足は絡みついた赤い触手によって股を引き裂かれそうなくらい引っ張られる。
 だらしなく露出した股間の敏感な箇所は三本の赤い触手がシルクのアンダースコート越しに容赦なく突き、残る一本の触手はリリの首を絞めつけた。

両手を拘束され動けないリリに容赦ない股裂き関節技を仕掛けるジェイシー
(C)きてぃ

 (だ駄目だわ……。全身を拘束されて……う、動けない。こんな……屈辱的なチート技に……く、屈するなんて……)
 「どうだい? バケモノに辱められる気分は? ヒャ~ッハハハハハ」
 (こんなバケモノに……負けられない。このまま……た、倒れるわけには……いかない……わ)


To Be Continued
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コメント

格闘令嬢の敗北(前編)悪鬼の逆襲

色付きの文字v-10やられてますねえ
今晩は

リリお嬢様のピンチ

 豪快にやられて頂きました(^0^)

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