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2017-08

「魔法少女まどか☆マギカ Another」  九月の焼き肉パーティー(前編) *改訂

【はじめに】
 先日、秋葉原の同人誌販売ショップ「コミックとらのあな」で『すきやき少女まどか☆ほむら』(発行:リリティア)を購入しました。タイトルからも分かる通り、原作は「魔法少女まどか☆マギカ」です。
 五人の魔法少女が新規開店のすき焼き専門店へ夕食に出掛けるという意表をついた設定ですが、この設定に負けず劣らず本編も予測不可能な展開を見せます。
 全30ページの短編小説ですが、ユーモラスな描写とシリアスな描写が見事に描き分けられており、たんなるドタバタ劇に始終しない完成度の高さで楽しませてくれました。
 物語終盤、マミさんはまどかたちを焼き肉食べ放題に誘うのですが、この場面から「魔法少女たちの晩餐 in 焼き肉食べ放題」のイメージが思い浮かび、それが本作のネタ元となっています。
 流雲氏の二次創作小説「すきやき少女まどか☆ほむら」に感謝しつつ、第三作目となる「~まどか☆マギカ」二次創作小説をアップしました。
 基本設定ですが、原作に100%忠実なわけではなく、どちらかと言えばオリジナル要素が強くなっています。
 詳しくは【あとがき】で触れますが、閲覧にあたっては上記の点に御注意下さい。
 また、外食ネタを思いつくにあたり『もしも魔法少女が寿司屋に行ったら』(発行:狗古堂)からも多大な影響を受けました。
 2011年9月5日現在、両誌とも「コミックとらのあな」各店舗(または同店のオンライン通販)にて購入可能である事を書き加えておきます。


<8月31日 午後10時>

 長かった夏休みも終わり、明日から二学期が始まる。
 わたしが見滝原中学校へ転入したのが7月7日だったから、もうすぐ二ヶ月が経つ。
 鹿目まどかのおかげでソウルジェムの永久浄化が成功し、魔法少女は魔女化の恐怖に怯えなくても済むようになった。同時に負の作用も全て消滅し、魔女と戦い続ける事だけが魔法少女の宿命になった。
 世界の改変に伴い、わたしが今まで体験してきた時間軸とは異なる要因で魔女が誕生するようだが、詳しい原因については確認できていない。いずれは原因を究明しなければならないけれど、圧倒的に知識も情報も少ない世界に改変されたばかり。まずは新しい日常に慣れる事から始めなければ。


<9月1日 午後12時半>

 マ ミ「鹿目さん、美樹さん、暁美さん、杏子ぉ。ちょっと待ってくれる?」
 わたしたちが校門を出ようとすると、背後から巴マミの呼びとめる声が聞こえてきた。
 杏 子「ん?」
 まどか「マミさん?」
 さやか「どうしたんだろう」
 全員揃って立ち止り、後ろを振り返った。級友(クラスメート)と別れた巴マミが大きな胸を縦に揺らしながら走って来る。
 マ ミ「ハア、ハア、ハア、ハア。ご、ご、ごめんなさい。ひ、引きとめてしまって」
 まどか「だ、大丈夫ですか。マミさん」
 さやか「ずいぶんと苦しそうですけど……」
 杏 子「まあ、とにかく落ちつけよ」
 ほむら「まずは呼吸を整えなさい」
 膝に手を当てた前屈みの姿勢で荒々しく呼吸する巴マミ。大した距離でもないのに全力疾走で息をきらせるとは、俊敏さも求められる魔法少女らしからぬ失態だわ。どうしたのかしら。
 マ ミ「杏子。あ、あなた……あの事をみんなに伝えてくれた?」
 杏 子「あの事? あッ。わりぃ、忘れていた」
 マ ミ「や、やっぱりね。ハア、ハア。フゥ~」
 話しながらも息を整える巴マミ。ソウルジェムが永久浄化されるようになった事で緊張感が緩んだのか、いつもの彼女らしからぬ態度だわ。
 夏休みの間に何かあったのだろうか。不可解な言動、どうにも解せない……。
 さやか「なんですか、あの事って」
 マ ミ「実はねぇ」
 そう言いながら鞄の中を探る。佐倉杏子のガサツさが感染したのか、年上属性をビンビンに感じさせる魅力が薄れているように思えてならない。
 マ ミ「これを見て」
 まどか「ん? なんですか?」
 さやか「新規開店『焼き肉 Q兵衛』。へぇ、新しく焼き肉店がオープンするんですね」
 ほむら「この地図を見ると駅前に店があるようね」
 さやか「あれッ、ここってテナント募集していた空き店舗じゃないの。へえ、あそこに焼き肉屋がオープンしたんだぁ」
 マ ミ「遅くなってしまったけど、暁美さんと杏子の転入祝賀会、そして、ソウルジェム永久浄化に成功した鹿目さんの功績を称え、今夜は五人で焼き肉でも食べに行きましょう。このチラシを持参すれば、最大五名まで開店初日限定の食べ放題セットを注文できるのよ。このセットは中学生までが有効対象だから、わたしたちなら注文できるわ」
 焼き肉? 巴マミが? 信じられない発言にわたしは耳を疑った。
 さやか「は、はあ……」
 まどか「焼き肉……ですか」
 マ ミ「あら。二人とも焼き肉は嫌い?」
 まどか「い、いえ。嫌いではありませんけど……」
 さやか「なんか、マミさんのイメージに合わないなぁと思って」
 マ ミ「あら、そうかしら」
 さやか「マミさんと食べ放題の組み合わせって言うのが何だか……」
 ほむら「そうね。あなたにピッタリなイメージは「紅茶とケーキのスタイリッシュなティータイム」だもの。焼き肉の食べ放題はギャップが大きいわ」
 マ ミ「そうなの? 確かに紅茶やケーキは好きだけれど、お肉やお魚、お野菜だって食べるわよ」
 ほむら(やっぱり、何かおかしい……。巴マミらしからぬ発言だわ。いったい、どうなっているの?)
 杏 子「どうだい。予定がなけりゃ、五人で夕飯を食いに行かねぇか」
 さやか「わたしはOKよ。予算にもよるけど」
 マ ミ「ええとね、料金は……。二千円ですって。意外とリーズナブルね」
 杏 子「あんたにとってはね」
 さやか「二千円かぁ。ちょっと厳しいですね」
 まどか「わたしも二千円の出費は、ちょっと……」
 マ ミ「半額ならわたしが出してあげるわ。可愛い後輩の為ですもの」
 杏 子「ほ、本当か」
 マ ミ「あなたは関係ないでしょう。わたしが一緒に払うんだから」
 杏 子「うッ。それを言われると……」
 さやか「ハングリー精神がウリだった杏子ちゃんも丸くなりましたなぁ。マミさんの奢りで夕食とは。くっくっくぅ」
 杏 子「み、みろ。マミが余計な事を言うから馬鹿にされちまったじゃねえか」
 マ ミ「あらあら、ごめんなんさいね」
 さやか「ふふふ、冗談よ。まあ、マミさんが半額出してくれるのなら、あまり懐には響かないわね。わたしも参加しま~す」
 杏 子「まどかはどうする?」
 まどか「わ、わたし? ううん、そうだなぁ……」
 ほむら「心配しないで、まどか。三千円のお小遣いから千円を出費するのも厳しいでしょう。あなたの分はわたしが払うわ」
 なんだか変な展開だけれど、まどかと食事できるチャンス。この機会を逃すわけにはいかないわ!
 まどか「どうもありがとう。でも、ほむらちゃんだってお小遣いの金額が限られてるんでしょう。あまり無理しないで。(小声で)それにしても、わたしのお小遣いが三千円って事、どうして知ってるんだろう? 相変わらずほむらちゃんは謎が多いなぁ」
 ほむら「あなたの為なら喜んで払えるわ」
 杏 子「(小声で)なんか気合入ってねえか、ほむら
 マ ミ「(小声で)ええ。あんなに真剣な表情で説得するなんて、よっぽど鹿目さんが好きなのね」
 杏 子「(小声で)今の一言、なんか危ないイメージを連想させるんだが……」
 マ ミ「(小声で)そうかしら」


<9月1日 午後1時>

 お互いに一歩も譲らなかった話し合いだったけれど、わたしが一時的に千円を立て替え、来月と再来月にまどかが五百円づつ返金する事で話はまとまった。
 マ ミ「それじゃ全員参加で決定ね。明日から平常授業の日々が戻るけど、今夜はみんなで楽しみましょう」
 杏 子「おう。今夜はリミッター解除だ。遠慮しないで食うぞぉ」
 さやか「あんたは毎日がリミッター解除状態でしょう。いつも何か食べてるんだから」
 杏 子「うッ。またしても厳しい一言。否定できないだけに悔しい……」
 さやか「あははは。そういう負け顔も可愛いじゃない」
 杏 子「バカ……。なにを言いやがる」
 マ ミ「うふふふ、二人とも仲がいいのね」
 場をまとめる役目は通常の巴マミと変わらない。ますます不可解だわ。
 マ ミ「それじゃ、午後五時に見滝原駅前で合流しましょう」
 まどか「は~い」
 さやか「は~い」
 ほむら「分かったわ」
 杏 子「んじゃ、帰るとするか。マミ、帰りに駄菓子屋へ付き合ってくれ。そろそろ『うんまい棒』と『グっさんイカ』がなくなりそうなんだ」
 マ ミ「はいはい、分かったわよ」
 さやか「さぁて、それではわたしたちも帰るとしましょうか」
 まどか「うん」
 ほむら「わ、わたしは寄る所があるから、ここで失礼するわ」
 さやか「あら、そうなの。急ぎの買い物?」
 ほむら「ええ」
 まどか「そうなんだ。それなら仕方ないね。夕方に会おう」
 ほむら「夕方に会いましょう」


<9月1日 午後3時>

 帰宅後、わたしは巴マミが住むマンションの一室へ電話を入れた。
 杏 子「もしもし、巴ですが」
 ほむら「もしもし、その声は佐倉杏子ね。暁美ほむらよ」
 杏 子「ああ、ほむらか。どうしたんだ、あんたが電話してくるなんて珍しいな」
 ほむら「あなたに相談があるんだけれど、聞いてくれるかしら?」
 杏 子「あたしに相談? へぇ、ますます珍しい事があるもんだ」
 ほむら「巴マミは近くにいる?」
 杏 子「いや。リビングで一眠りしてる。なんでも腹が減り過ぎて痛くなったから、夕方まで昼寝するんだとよ」
 ほむら(ひ、昼寝? あの真面目な巴マミが空腹をまぎらわす為に昼寝ですって? どうなっているの……)
 杏 子「おい。おい。ほむら? もしも~し。聞こえてるかぁ」
 ほむら「あッ。ご、ごめんなさい。聞こえてるわ」(佐倉杏子は巴マミの変わり様を変に思っていないようね。もう少し様子をみるとしましょう)
 杏 子「マミがいたらマズイのか?」
 ほむら「まあね。それより用件だけど、あなた、今夜の焼き肉パーティーで美樹さやかの隣に座りたいでしょう?」
 わたしは短刀直入に用件を言った。佐倉杏子の性格から考えると、遠まわしに伝えるよりは用件だけを述べた方がよい。
 杏 子「はあ? 何を言い出すんだ、急に」
 ほむら「彼女の隣に座りたいかと聞いているの」
 杏 子「そ、そりゃあ、す、座りてぇけどよ……」
 ほむら「それなら同盟を結ばない?」
 杏 子「同盟?」
 ほむら「そう。あなたは美樹さやかの隣に座りたい、わたしはまどかの隣に座りたい。見事に利害が一致するわ」(まどかの隣に座れれば、あの可愛い口に焼きたてのお肉を入れてあげられる。そして、その箸を使えば……か、か、間接キッス……)
 杏 子「そうだな。それは言える」
 ほむら「ど、どう? 悪くない話だと思うのだけれど」
 杏 子「それで、あたしは何をすればいいんだ?」
 ほむら「簡単な事よ。今回の出資者は巴マミでしょう。彼女を先頭に、美樹さやか、あなた、わたし、まどかの順番で店に入るのよ。そうすれば、美樹さやかまどかとも向き合って座れ、あなたは彼女と隣同士になれるわ。座席は一列三人掛けになっていたから、この順番で入れば理想の座り順となる。この並びで入店できるよう二人で協力し合うのよ」
 杏 子「なるほど。この席順なら、ほむらまどかと隣同士になれる。しかし、なんで一列三人掛けなんて知っているんだ?」
 ほむら「事前の情報収集で得た知識よ」
 杏 子「相変わらず抜け目ねえな」
 ほむら「最高のシチュエーションじゃない? わたしはまどかと、あなたは美樹さやかと隣合えるのだから」
 杏 子「よし、そのアイディアにのった。同盟成立だ」
 ほむら「あなたに相談してよかったわ。それじゃ、自然な流れで理想の席順になるよう打ち合わせをしましょうか」


<9月1日 午後5時>

 杏 子「よう、もう来てたのか。早いじゃねえか」
 マ ミ「ごめんなさいね、待たせてしまって」
 さやか「いいえ。わたしたちも来たばかりですから」
 まどか「あ、ほむらちゃんだ。お~い」
 ほむら「お待たせ」
 マ ミ「これで全員揃ったわね。さあ、それでは行きましょう」
 さやか「あれ、今夜の代金は徴収しないんですか?」
 マ ミ「先に集めておいた方がいいかしら。会計前に徴収しようと思っていたのだけれど」
 さやか「あまり店の中でお金を出し入れしない方がいいんじゃないですか?」
 この会話から判断する限り、美樹さやかの方がしっかりしているわ。いったい、巴マミに何があったのかしら……。どうして、誰も彼女の変化を不思議に思わないの……。
 マ ミ「そうね。美樹さんの言う事も一理あるわ。それじゃ、先に代金を徴収しましょう」
 さやか「はい、千円。御馳走になります」
 ほむら「まどかの分と併せて二千円。お言葉に甘えて御馳走になるわね」
 まどか「ちょっと待って、ほむらちゃん」
 ほむら「どうしたの、まどか
 まどか「えっへへ~。実はね、お父さんに事情を話したら夕食用にって千円くれたんだ。だから自分で払えるよ」
 ほむら「え?」
 まどか「ほむらちゃんの申し出、気持ちだけもらっておくね。はい、マミさん。今夜は御馳走になります」
 マ ミ「はい、確かに。それじゃ、これは暁美さんにキャッシュバックね」
 ほむら「……」
 まどか「いつもありがとう、ほむらちゃん。わたしの事を心配してくれて」
 ほむら「そ、そんな。まどかに喜んでもらえれば、わたしは……」
 杏 子「おい、そろそろ店に入らねぇと混み合ってくるぜ。先頭は出資者であるマミ先輩にお願いするとして、今夜はパーッと盛り上がろうぜ」
 マ ミ「そうね。パーッと盛り上がりましょう」
 ほむら(冷静沈着な巴マミの口から「パーッと盛り上がりましょう」なんて言葉が聞けるとは驚きだわ。なんだか頭が混乱してきたし、考えるのはやめましょう……)
 徴収した千円札を財布にしまい、巴マミは店の中へ入って行く。
 杏 子「ほら、あたしたちも行こうぜ。さやか
 さやか「ちょ、ちょっと杏子。腕を引っ張らないでぇ」
 その後に続き、佐倉杏子が美樹さやかの腕を引っ張り強引に店の中へ連れ込んだ。店へ入る直前、こちらを向いてウィンクをする。
 あんな力技でゴリ押しするなら事前の打ち合わせなんて意味がなかったわね。単純な佐倉杏子には「恋は盲目」という言葉がピッタリだわ。



⇒ To be continued
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